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映画「永遠の0」は、ファンタジーなリアリティ。

 2013年12月公開の映画「永遠の0」 を見てきました。

 原作は百田尚樹、監督は山崎貴です。主人公、宮部久蔵役には、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の岡田准一です。

映画『永遠の0』大ヒット上映中! : 
永遠の0 - Wikipedia : 


 印象的なのが、ラストシーンで突入するゼロ戦21型のなかの宮部久蔵の表情です。やりきった感というか、微笑を浮かべています。
 物語は、現代と太平洋戦争の時代が交互に展開します。ゼロ戦パイロットだった祖父の人物像を、戦友会のメンバーから聞き出そうとします。”海軍一の臆病者” とされた祖父の人物像が次第に明らかになっていきます。
 祖父、宮部久蔵は、第一航空戦隊、空母赤城の配属です。相当な技量を持つ搭乗員です。
 生き残って、妻と子どもの元に帰ることを第一に考えています。このキャスティングは見事です。役どころにうまくハマっています。
 当時の常識からすると、周囲と軋轢が生じます。
 太平洋戦争末期、沖縄戦のころの米機動部隊の対空防戦能力はかなりのレベルに達していました。目標に入った突入の成功確率は2割弱です。その前にピケットライン(警戒網)で迎撃され、出撃数から算出すると5%程度とされています。

特別攻撃隊 - Wikipedia : 


 宮部機は、護衛機から離れ、ピケットラインを突破します。
 近接(VT)信管の対空砲火も海面の反射を利用してかわします。
 真珠湾以来の熟練パイロットの技です。
これまで、生きて帰ることを第一に考えてきた宮部です。


宮部久蔵そのものがファンタジーだと思いました。存在しなかった人物像を、現代の語り部が造りあげているのかもしれません。映画の演出は、CGと模型がかなりディテールにこだわっていて、マニアックです。その点はリアリティがあります。彼が伏線となって現在がある、そう感じさせる映画でした。小説も読んでみたいです。


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