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ドコモ MVNO で使うコミュニケーションアプリ選び。

 ドコモ MVNOは、音声サービスを提供している事業者もありますが、大半がデータ通信用のSIMカードでの提供になります。そこで、データ通信用SIMで使えるコミュニケーションアプリ選びです。

コミュニケーションアプリの要件

  1. 通信会社に依存することなく、アプリケーションサービスが使える。
  2. できれば、複数端末でユーザーデータをクラウド同期して使いたい。
  3. 最大公約数的なコミュニケーション手段が良い。
  4. アプリの設定はシンプルで簡単、デフォルトでOK

1.は、キャリアや通信事業者が提供するアプリケーションサービスではなく、それとは独立してサービス提供している会社が望ましいです。キャリアや通信事業者が提供するアプリケーションサービスだと、スイッチングしたときに、周知にかけるコストが、コミュニケーションをとる相手にも振りかかるので、なるべく避けたいところです。

2.は、PCやスマートフォン、タブレットなど、複数端末で使う際、端末ごとにユーザーデータが異なると、コミュニケーションの連続性が途絶え不便です。

3.は、ガラケーへのメッセージや通話といった機能が利用できると便利です。コミュニケーションアプリは、自分が目新しさに先走っても、相手が使っていなければ意味を持ちません。

4.は、設定がシンプルで簡単でないと、使って欲しい方に、勧めにくいです。女子に「SILKとG.729の差はね」なんて話をしたら、多分絶交です。

ドコモMVNOでは、大手キャリアが提供するキャリアメールなどのコミュニケーションサービスは、基本的に使うことはできません。利用するとしたら、「ドコモメール」や、「S!メール(MMS)どこでもアクセス」を利用して、変則的に利用します。キャリアメールは、将来、プロバイダーメールのように月額数百円で、ポータビリティができるようになるかもしれません。以下は、MVNOを使い込んでいる方には、目新しいアプリではないのですが、コミュニケーションサービスとして、熟してきたアプリです。

スマートフォンには、LINE

 無料で通話やメールが楽しめる人気のLINEです。厳密にいうと、電話やメールではなく、ボイスチャットとテキストチャットです。「そういうこと言うおじさんは使うな!」から、デファクト化しつつあるので、そうもいかなりました。LINEは、キャリアメールや他のメッセージアプリと比べて、ユーザーインターフェイスやコミュニケーション手段が豊富です。漫画やゲーム、スタンプなど、LINEのプラットフォームを利用したサービスも増えてきました。ユーザーが増えるにつれ、「ネットワークの外部性」が働いています。残念なのは、ユーザーインターフェイスが女子ウケなのと、複数端末で同一アカウントが利用できないことぐらいです。ドコモ MVNOで使うには、LINEが最適なコミュニケーションアプリです。


ガラケーには、SkypeのSMS(ショートメール)

コミュニケーションサービスは、相手がアカウントを取得していなければなりません。好んで使う人と使わない人に分かれます。すべての人が、LINEというのも気持ちが悪いです。メールやFacebookなど、他のコミュニケーション手段があれば良いのですが、相手の環境が、キャリアメールや携帯電話のみということがあります。そうした場合、SMS(ショートメール)を使うのが、最大公約数的にカバーできます。DTIでは、オプションでSMSが使えます。IIJmioでも始まりました。MVNO事業者がSMSサービス提供していない場合、SkypeのSMSで代替します。Skypeクレジットを使ったサービスで、一通、7.5円になります。国内でも国外からでも、この料金体系が適用されます。海外ではSkypeを使っている方も多く、旅行中、国際電話をかけるときは、Skypeクレジットに残高あると安心します。

しかしながら、SMS番号は付与されません。自分も相手も面倒ですが、返信時に困るので、送信するときに、受信可能なSMS番号やメールアドレスを添付しておきます。もちろん、番号がないので、LINEの認証には使えません。普段使いというよりも、いざとなったら利用できる保険の位置づけです。




電話には、SMARTalk

SMARTalkは、フュージョン・コミュニケーションズが提供するモバイル用IP電話サービス、IP-Phone SMARTの専用アプリです。以前は設定が面倒だったのですが、このアプリの登場で、友人に勧めやすくなりました。IP-Phone SMARTは、050の発着信用の番号が付与されます。通話単価は1分16.8円で、基本使用料は無料です。データ通信用のSIMカードで、既存の電話網にアクセスできるのは、大きなメリットです。また、キャリアに依存せず番号を持て、それが海外でも使えるのは利便性が高いです。

一方で、モバイルIP電話サービスは、端末のスペックやネットワークの状況といった環境依存度が高いです。通話品質と安定性は、携帯電話に比べ、お世辞にも良いとは言えません。現在は、携帯電話の代替として、節約効果を見込むよりも、いざとなったら電話ができるサブ的な運用に留まります。より快適にということであれば、サードパーティ製のアプリのCSipsimpleを使って、チューニングすることが可能です。モバイルIP電話サービスはいくつかあります。2013年9月から始まった「eo光 LaLa Call」は、基本使用料が月額105円なので、試してみたいサービスです。






これらコミュニケーションサービスを使うには、MVNO事業者が音声プロトコルを通す通信サービス提供をしていなければなりません。LINEの音声通話や、モバイル用IP電話など、VoIPのサービスには必要になります。具体的には、日本通信のイオンSIMやドコモ本家の128kbpsSIMは、RTPプロトコルを通しません。ちなみに、私はIIJmioを使っています。これらコミュニケーションサービスは、数年前から使い始めました。LINEの普及、MVNO事業者のSMSサービス、モバイルIP電話の通話品質と安定性の向上などで、これまでのスマートフォンの持ち方が変化する可能性があります。回線と端末、アプリケーションサービスの分離が進み、長期契約ではなく、提供されるサービス品質で囲い込まれるイメージです。


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