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タビオ株式会社 2014年 株主総会 招集ご通知&株主総会報告 を見ました。

 タビオ株式会社の2014年株主総会 招集ご通知を見ました。

 タビオは”靴下屋”というブランドで、エキナカやショッピングセンターに店舗展開をしています。長年持たせていただいている株ですが、数週間前、招集ご通知が届きました。株主総会の会場は大阪なので、参加が難しいです。総会終了後、株主総会報告資料とともに、株主優待のお買い物券がいただけます。この優待は家族の者が、裸足で待つほど毎年楽しみにしているので、なかなか自分で使う機会がありません。

Tabio


 タビオはバリュー投資の銘柄としてだけでなく、アパレルのSPA(製造小売業)や、SCM(サプライチェーンマネジメント)の事例でよく登場します。しかしながら、ここ数年株価が冴えません。
 まず、ROA(総資産経常利益率)を見てみます。総資産経常利益率は、企業の総合的な収益性を見る指標です。

総資産経常利益率=経常利益÷総資産

タビオの場合、平成20年(2008年)に29.8%という、稀に見る好収益を誇っていました。このときの株価は3000円を付け、「俺は間違っていなかった!」と錯覚したものです。リーマンショックが9月にあり、激動の年でした。
 総資産経常利益率は、売上高対経常利益率と総資産回転率に分解できます。

売上高対経常利益率=経常利益÷売上高

総資産回転率=売上高÷総資産

 ちなみに、総資産は、招集ご通知のこの部分と、
 売上高はこの部分になります。
 平成20年には12.2%あった売上高対経常利益率は、平成23年には2.9%に低下しています。
 総資産回転率は資本の効率性を示す指標です。平成20年には2.44回でしたが、平成23年には1.99回に低下しています。ここから、回転率は棚卸資産回転率や固定資産回転率、利益率は売上総利益率や営業利益率などに分解していくのですが、事業性ローンの審査や資格試験を受ける訳ではないので、個人投資家目線で大雑把にみていくと、
 どうやら、店舗数と人員数に何か関係がありそうです。店舗数は減少しています。タビオは比較的こじんまりとしたお店が多いので、店舗の収益性をみてスクラップ&ビルドが進んでいるのでしょう。それに対して、従業員数が増えています。
 平成21年の販売管理費の主な内容です。販売管理費は人件費と店舗関連の支出が多くを占めます。

平成22年2月期 決算短信 |タビオ


 平成25年の販売管理費の主な内容です。人件費として、従業員給与や役員報酬、賞与引当金が増加しています。店舗費として、家賃や減価償却費が増加しています。店舗数が減少しているなかで、家賃や減価償却費が増えているのは、店舗の大型化やよりお家賃の高いエキナカ、人気のショッピングセンターへの出店と考えられます。

平成26年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結) |タビオ


 平成21年から平成25年までの両支出の推移です。店舗はそう簡単に出店候補地が見つかる訳ではなく、収益を生み出す店、いわゆるドル箱の店はなかなか作れるものではありません。当たり前ですが、無人君のお店ではないので、店舗スタッフは教育も含め、オペレーションの要になります。これらは将来に向けた投資で、積極的な姿勢と評価できます。
連結売上高に占める比率です。平成21年には両比率を足して、約30%だったのですが、平成25年には約33%になっています。売上の伸びに対して、費用の方が先に出ている印象があります。”0.~”の数字にこだわっている会社もあるので、数ポイント単位だと少々気になります。ただ、タビオの場合、靴下屋のような小売店だけでなく、昔からある卸売もあるので、連結での数値では大雑把な分析になります。



小売業には、”売上が全てを癒す”という言葉があります。先行投資した店舗が、将来、花咲くことに期待です。株主総会の本会は本店がある地域で、その他に、IRの一環として、全国の株主への予備総会や説明会のようなものを開いて欲しいですね。



by カエレバ
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