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MVNO2.0 フォーラムに行ってきました。

 2014年3月6日に行われたMVNO2.0 フォーラムにいってきました。

一般社団法人テレコムサービス協会MVNO委員会の主催です。ICT(Information and Communication Technology)関連企業の業界団体です。MVNO2.0ということで、スマートフォン時代のMVNOの通信サービスのあり方を考えるフォーラムです。場所は東京大手町です。



ご挨拶

 開会は、上川陽子総務副大臣のご挨拶です。
”成長戦略の一環として、サービスの充実と市場の活性化を目指す。希少な電波と設備を有効活用して、ニーズの多様化と通信料金の低減に応えていく。”

総務省ICTツイート (MIC_ICT)さんはTwitterを使っています : 


基調講演1:モバイルビジネスの将来及び海外MVNO事情

 MVNOを巡る事情です。MVNOの契約者シェアは、北米では10%、豪州や西欧では11%~14%あります。TESCOやBest Buyなどの小売業者だけでなく、Virgin Mobileといった異業種からの参入で市場が活性化しています。本邦では8%、実質で3~4%です。この実質というのが、いかにもキャリアの料金プランな感じですが、キャリア間での回線のやりとりも含まれた数字です。独立系の日本通信やIIJのシェアは3~4%になります。この数字を多いと見るか、少ないと見るかですが、現状、端末の選択が限定されているなかでは健闘しています。メーカーサイトで直販とか、家電製品を買うように端末が普通に購入できれば、じわじわ広がっていくと思います。

基調講演2:ユーザーからみた携帯利用の新たな可能性

 興味深かったのは、”ソチで実感した2020年のあるべき姿” です。2014年LTE特別SIMが、ソチオリンピックの会場周辺で販売され、価格は2014ルーブル(約5721.49円)だったそうです。2020ルーブル支払うと釣り銭がもらえないというロシアらしいエピソードが披露されました。回線速度は数Mbpsながら、会場周辺は整備が進み、よく繋がったとのことです。当然、日本の技適に相当するロシアの規制があるはずなのですが、ジャーナリストのような国境を超える仕事の場合、SIMフリー機と現地SIMが当たり前です。

パネルディスカッション

 ドコモ、KDDI、ソフトバンクのMNO3社と、日本通信、IIJ、BIGLOGEのMVNO3社のパネルディスカッションです。やはり、テーマに挙がったのは、端末の特典のお話です。特に、年度末ということもあり、街ではMNP iPhone一括0円で、キャッシュバックまで付きます。合計10万円位の特典になりますが、金銭的に原価割れなのではないのか、景品表示法上いかがなものかという問題提起がありました。MNPの特典は、分かる人は分かるし、分からない人は分からない、分かった人だけ得をする価格差別なサービスです。誰かがババを引いて、サービスの受益とコスト負担が公平ではないという議論もあります。ただ、そう簡単には分からないので、応分の取引コストを負担しています。一方で、この特典があるからこそ、MNP弾となっているMVNOの音声SIMがあるし、セカンドマーケットへの供給元となっているので、持ちつ持たれつな印象でした。結局、使える端末探しに、ユーザーが頭を悩ますことになります。
それと、本人確認の手段です。音声SIMの場合、契約時の本人確認は身分証明書が必要ですが、データSIMの場合、それが不要だったりします。LINEなどコミュニケーションアプリを介した犯罪もクローズアップされています。本人確認は、キャリアの音声SIMがその機能を果たしていましたが、今時な仕組みが必要です。何かあったときに辿れることと、利便性の双方が求められていると思います。ちなみに、イメージキャラクターは86票で「しむし」に決まりました。


全体的には、会場は300人ほどが満席に近く、MVNOへの関心が高まっているなと感じました。勉強会といった内容でしたが、面白かったです。こうしたイベントに参加すると、サービスへの理解が深まるし、より楽しんで使うことができます。


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